ジャカルタ 電気バス体験

今日も朝からモヤった空。大気汚染がまだ引かない日曜日。

今日もずっと籠りっきりにしようか、いや、そう言えば・・・

春先に、ジャカルタが誇る交通システム「トランスジャカルタ」が電気バスの試験運行をする、と聞いていたが、6月にはもう、スディルマン通りをバンバン走っているのを見た。よし、今日はそいつに乗ってみよう。

早速、スディルマン通り沿いのバス停へ。すると10分もしないうちに来た、目立つオレンジ色のバス。

ところで、ジャカルタが誇るバスシステム、「トランスジャカルタ」は車道の真ん中に設置されている「駅」から乗るバスで、専用レーンを走るので渋滞知らず、駅の自動改札にカード乗車券をタッチし入場→出場するだけのシンプルな仕掛けなので、券売機の前でインドネシア語を見て悩むとか、車内の料金表を見てからお金を用意するとか、運転手に何か話さねばならない、などのハラハラする要素が一切ない、外人にとっても優しい交通機関。

ところが例の電気バス、「駅」ではなく、道端の停留所に停まっていた。それだと駅の自動改札から乗れない。整理券が要るのか? 表示を見て小銭を用意するのか? それは面倒・・・と思って乗るのをためらっていた。これまでは。

ところがこの間、道端のバス停の裏に英語の解説があるのを発見。それによると、今どきのジャカルタ市内のバスは、ほぼ電子カード端末が載っているようで(あの(!)ミニバス、ミクロレットにも載っているらしい)、「乗る時と降りる時にカードを端末にタッチ。それだけ!」 のように書いてある。それなら自分のような「外人」でも簡単そうだ。と決心できて、本日停留所に立った次第。

さあ来た電気バス。ドアが開くと端末があった。トランスジャカルタ用のプリペイドカードをタッチする、緑っぽいランプが光った。車内に進む。誰も何も言わない。やった、乗車成功。

ということで、バスはスディルマン通りを北上。Tanah Abang方面に行く模様。まあ、乗ること自体が目的だから、降りろ、って言われるまでは乗り続ける。

さすが電気バス。静か。特に加速する時。ぐいぐい加速しても、ディーゼルのゴー!って騒々しい音が全くしない。なので、心の中で「行け、行け、このまま加速!」と念じてしまう・・・ほどに快適。

内装もあか抜けている。車内の静かさを強調させたいのか、クラシック音楽のBGM入りで、「電気バスすごいでしょ」的なムービーが車内のディスプレイに流されている。

結構な加速感と静粛性はぜひ動画でご確認を。

メーカーは中国・BYD。ジャカルタの中国製バスには車内のそこかしこに筆文字の漢字が書かれているので一発でそれとわかるが、こいつには中国っぽい要素が全く確認できない。このBYDのロゴもやっと見つけられた。まさに無国籍風な内装。

いや全然、全然いい。

東京オリンピックに合わせてトヨタが作った燃料電池バス、豊田市で乗ったなあ。こりゃ未来感あるわ、と気分がアがったけど、ジャカルタで走っている中国製バスに乗っても十分同じ気分。それも豊田市と違って何十台?いや、それ以上に走っている。

日本でも京都とかでBYDの電気バスが走り始めている、とは聞いていたけど、こんなにバンバン走ってないと思う。トランスジャカルタは100台だか200台だか買う、って言ってるようなので、BYDの電気バス、十分お安いと思われる。中国なんかから買ってたまるか、とかのやせ我慢が日本にはあるのかもしれない。

ま、いずれにしても大気汚染で沈むはずだった気分が、電気バスの未来感に触れてちょこっとアがって良かった日曜の午後でした。

電気バスは「停留所」に停まる路線で運用されているので、車道の端っこを走る。「駅」に停まるトランスジャカルタバスは、車道中央の黄色のコンクリブロックの向こう側にある専用レーンを走る。
電気バスは緑のカラーリングもあり。

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